解体前に国登録有形文化財・松楓閣行ってきました。

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解体前に国登録有形文化財・松楓閣行ってきました。

新型コロナウィルスによって、どの業界にも少なからず打撃を受け続けているかと思います。

名古屋の国登録有形文化財の【料亭・松楓閣】が、老朽化・営業諸般の事情により2022年4月30日をもって閉館という残念な事態を知り、解体前に行ってきました。

夜の松楓閣 正面玄関

夜の松楓閣 正面玄関

1934年(昭和9年)に竣工し、今なおその姿を綺麗に保っています。

日泰寺門前近く閑静な住宅街の真ん中に佇む松楓閣で、正面から見える大小異なった入母屋造りの屋根が特徴的でした。

玄関からホールを進むと12畳~20畳の数寄屋風の客室が庭園を囲むように配置されていて、どのお部屋からも美しい庭園が望めます。

松楓閣④

客室から見た美しい庭園

撮影時は桜が終わった新緑の景色ですが、一番美しいのは雪が降った後の真っ白な景色だそうです。

もう二度と見れないかと思うと大変残念です。

2階は舞台をもつ中広間と大広間で、特別に見学させて頂きました。

松楓閣⑤

中広間・鶴亀の間

松楓閣⑥

大広間・鳳凰の間

残念ながら鳳凰の間は、翌日の催事のため中に入ることは叶いませんでしたが

豪華な折上げ格天井と繊細な欄間、見事な床柱を見させて頂きました。

格天井の一枚一枚、お花の絵が違ってました。

見た瞬間、おぉ~…!!と声を発してしまうほど、圧巻な広間でした。

快く見学を了承して頂き、大変感謝しております。

 

女将さんは、続けたい気持ちと状勢を鑑みて至った結果閉館となりましたが、最後までご愛顧頂いたお客様を笑顔でお迎えしたいと笑って仰っていました。

閉館後、高級マンションとして姿は変わりますが、庭園の一部はそのまま残されるとのことです。

一部でも松楓閣の礎が残ることを喜ばしく思います。

 

設計:高見

 

 

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