
2025年 研修旅行(黒部/金沢)~黒部編~
11月14日・15日の2日間、研修旅行に行ってまいりました。
1日目は、富山県黒部市にあるYKK技術館、前沢ガーデンハウス、パッシブタウンを案内して頂きました。写真が多くなってしまったので今回は黒部をまとめました。
YKK技術館
当時の工場をリノベーションし展示棟として活用されており、新旧の技術が融合されていました。展示館内は創業から発展、改革、挑戦の4つのエリアに分かれており、チャック事業からサッシや建材事業までの歩みを知ることができました。

「YKK AP技術館」 開設 | YKK AP グローバルウェブサイト
(写真撮影ができなかったため、公式HPより写真を拝借しました。)
展示棟の内壁はコンクリート洗い出し仕上の凹凸があり、照明の光が当たっても陰影がでていて、コンクリート独特の冷たさはなく明るく親しみを感じる空間でした。見学する中で驚いたのは、圧倒的な部品の数です。クレセントや扉の把手、ネジや細かい部品が展示されていて、部品の製作するための機械まで自社制作というこだわりを感じました。特に興味深かったのは機械による製作実演と歴代の商品展示コーナーです。
サッシ枠にガラスを接着する工程やハンドルの製作から動作確認の機械実演を間近でみることができました。部品製作を見学した後に大型のカーテンウォールを見ると、製作技術の高さと努力を感じ心が震えます。歴代商品展示コーナーは、白い出窓など様々な装飾窓を見学し当時の流行をみることができました。
前沢ガーデンハウス

続いて前沢ガーデンハウスを見学しました。緑に囲まれた丘陵地で大谷川沿い自然豊かな場所に研修施設として建てられ、1984年にはアメリカ元大統領のジミー・カーター氏が宿泊された迎賓館としての機能をもつ建物です。

ホールの様子

ジミー・カーター元大統領が宿泊された部屋からみたアプローチの景色

建物中心の階段を包むカーテンウォールと、やわらかな光を落とす天窓

個室の様子。障子の桟がすごく細く、洋室に和を加えすぎないやさしい空間でした

ガーデンからみた外観。左側の木は竣工当時に植えられたそうです。立派に成長しています。

シアターオリンピックスの際に整備されたホワイエの機能がある白花亭

シラカシとスギで囲まれた白花亭は、月日が経ち森も一体化しています
パッシブタウン
YKK社宅跡地の3万6000㎡の再開発プロジェクトで、1街区~5街区からなる黒部の豊かな自然エネルギーを活用したパッシブデザイン、脱炭素・カーボンニュートラルを実現し次世代の持続可能なまちづくりを提案しているパッシブタウンを見学させて頂きました。



パッシブタウンの上からみた様子
【街区ごとの特徴】
1~3街区・・・高断熱技術・熱損失対策、地下水や風、再生可能エネルギーの利用した住宅棟
4街区・・・保育園を中心に温熱環境を追求した創エネ、ランドスケープと建物がつながるのびやかな空間
5街区・・・地域の森林資源を活用北陸初の木造中高層集合住宅。再生可能エネルギーを活用し、水素エネルギー供給システムを日本で初めて導入。
ランドスケープ・・・富山湾・黒部川の扇状地・立山連峰に囲まれた黒部の豊かな自然環境を最大限に生かし、日差しや風をコントロールしたレイアウト

2区と5区の間には川のせせらぎが聞こえる憩いのスペースがありました
■1街区

■2街区

圧倒的な緑の多さで自然の中に家があるような、ランドスケープと建築が融合したまちなみ

槙文彦設計の住宅棟
■3街区

既存のRC躯体を活かし外皮の強化・外皮熱損失対策を行ったリノベーションモデル
■5街区

連続した水平ラインが際立ち、外壁の無垢板と朱色が伝統木造建築のような風合いがあります。11月の紅葉と相まって立山連峰と建物の情緒のある景色を作り出していました。
パッシブという自然の恩恵を受けたまちで、緑、光、風、水の自然を体で感じることができるパッシブタウンでの暮らしは、体の巡りや心も満たされる生活なのではないかと思いました。今回の研修で、より省エネやパッシブな考え方に興味を持ち、数字が体現する暮らしがあることを近くにあるのだと実感しました。このような貴重な経験を通じて知見を今後の学びに活かしていきたいと思います。
高見

