(3) 市街地(パサージュ)

 パリ市街地にはたくさんのパサージュがあります。パサージュは小径のフランス語で、ガラス製アーケードに覆われた歩行者専用通路です。主に18世紀後半からの再開発で、既存の建物の中を通り抜けるかたちで通路沿いに店を並べて人を集めています。パサージュの入口は建物の普通の玄関の大きさなので、良く見ていないと気付かず通り過ぎてしまいます。狭い玄関をくぐると、そこには賑わいの空間があります。道幅は4mから6m程度ですが天井の高いガラス屋根、凝った床デザイン、綺麗な店ファサード、そして通りごとに、芸術・美術品が並ぶ通り、ブティックが並ぶ通り、カフェやビストロが並ぶ通りなど特徴を持っています。それらのパサージュが遮断された通りを繋いでいます。(記:野々川光昭)

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パサージュの入口、大きな建物の一部あって目立たないのでつい見過ごしてしまう。 

 

 

 

 

 

 

パサージュのある表通り景観、このような一角に入口がある。 

それぞれのパサージュでデザインも店の種類も異なる。