はじめに

パリ及び近郊街並・建築研修旅行

研修地の概要

 「花の都」「芸術の都」「ファッションの都」さまざまな呼び名で世界に知られているフランスの首都パリへ、今年も3つの設計事務所の親睦と研修を兼ねて11月21日から26日の6日間を30数名で行ってまいりました。

 フランスはヨーロッパ諸国では最も国土が広くその面積は約55万平方kmあり、日本の約1.5倍で四季もありますが、北は太西洋、南は地中海、東西は多国に接し気候も風土も異なります。又歴史的にも多くの種族が関与し建築も地域ごとに異なり、それぞれ小さな村に至っても「フランスの美しい村」として認定されているように多様な形態を示しています。

 今回主に訪れた首都パリの人口は227万人と名古屋の人口と同じ位ですが その面積は名古屋の3分の1ですが観光客の増す昼間は400万人を超すと言う世界一の観光都市です。

 パリは紀元前300年頃、パリシイ族がセーヌ河畔に定住をしたのが始まりでその後ローマ帝国、フランス革命、ナポレオン皇帝等多くの変遷を経て現在はフランスの特別市となっています。まちは中心市街地の中をカーブを描いて流れるセーヌ川によって右岸と左岸に分断されていて、その中心部にあるルーブル美術館エリアを1区としここから時計回りに20の区で構成されており全体はかたつむりの形をしています。そしてこのセーヌ河岸一帯に多くの歴史建造物を残し現在は世界遺産に指定されています。

 市内の主な見どころは右岸(北側)ではナポレオンの凱旋を記念して建てられたパリのランドマークになっている凱旋門と、それに続くマロニエの並木で世界でも最も美しい通りの一つに数えられるシャンゼリゼ大通り、コンコルド広場から200年以上の歴史を持つ世界最大級のルーブル美術館、北には画家の集まるモンマルトルの丘、東にはハイテクシティのラ・ビレット等、また左岸(南側)ではフランス革命100周年記念に建てられたパリのシンボルとなっているエッフェル塔、かって駅として利用されていた建物を改装して我々にもなじみ深い印象派の作品群を展示しているオルセー美術館、そしてサルトルやヘミングウェイなど哲学者、作家の集まったサン・ジェルマン・デ・プレ広場やパリ大学と学生街カルチェ・ラタンなどが満載です。

 そのほか現在パリ市が推進する環境施策、エコ・カルティエ(環境に配慮した地区)の建設地やパリの副都心のラ・デファンスの住宅街、近隣都市の有名建築等も各自で見て回りました。

 今回のパリ旅行はこの親睦会でも数年前に行って2度目と言う事もあり前回見落とした所や新しく完成した所も見てみようと一寸欲張り見学になったかも知れませんが、それでもほんの短い研修旅行の間に、スリ、偽警官などに遭ったり小雨に濡れながらと参加者は色々な体験をしながら朝から暗くなるまで歩き回った成果をここに取り纏めましたのでお暇な折にでもご覧ください。

2014年12月1日 記 中西 曄

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