
(17) 高雄 衛武国営文化センター
2018年10月にオープンした国家芸術文化センターは、演劇・コンサートホール・集会会場などが集約されており、旧軍事施設があった場所に建てられました。手掛けたのは建築集団メカノーで、コンペによって決まりました。バンヤンツリーからインスピレーションを受けたこの建物は、一つの大屋根が覆いかぶさることで表現しています。その結果、雨風をしのぐことができ、洞窟のような穴から風が吹き抜ける構造にすることで、亜熱帯気候を考慮した建物となりました。4つの大きいホールは円形で、外の広場も全て同じ形にそろえることで、中と外の繋がりがとても自然に感じられました。周囲が公園なのに対し、アルミニウムなどでできた都会的な建物が一体化に感じられるのがとても不思議でした。ホール内は見学できませんでしたが、プレイホールのラウンジは常時利用することが可能で、カフェ、レストラン、雑貨売場などがありました。特にイベントがない日でもたくさんの観光客でにぎわっていました。新しくできたばかりの文化センターですが、すでに高雄市のシンボルとなっていました。
(記:北田莉沙)