(12) ル・ヴェジネ
パリの西方約20kmに位置する郊外の高級住宅地です。森林に覆われた地域を都会風の新たな都市とするため、イギリス庭園都市の計画に沿いポール・ド・シュロ伯の主導で開発され1858年に分譲が開始されたコミューンです。景観規制や建築規制などが定められ、この街はフランスで最初に施行された計画的な景観設計の都市の一つです。
広大な公園の中に戸建住宅を点在させ、周囲には公園や人工の川や湖が配置されています。街路樹は植樹されて100年以上経過し、どの通りも大木が並ぶ街路景観に魅せられました。ストリート景観は街路樹で覆われ奥の建物は見えません。(記:野々川光昭)
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駅から住宅地へのアプローチ道路、ゆったりと家が並ぶ。
アプローチ道路沿いの大邸宅
中央の大きなロータリー、ロータリー内は公園。
中央の大きなロータリ、ロータリー内は公園。
住宅地内の街路樹は植えられて100年以上経過し、その姿が地域の歴史を物語る。
街路樹は通りごとに違う樹種が植えられている。どの通りも並木道が美しく、しっかり管理されている。
ストリート景観上、遠景では建物は見えない。
住宅地内には、川や緑に覆われた景観豊かな歩行者用通路が設けられ、住民が散歩を楽しんでいた。
建物は、どれも歴史を感じるものばかり。バナキュラーなデザインの建物が多く、コルビジェのような近代建築や、現代建築は皆無。そのあたりは、建築規制があることにもよると思われる。
株式会社オウ環境設計事務所
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