南ドイツ街並・建築研修旅行
研修地の概要
西ヨーロッパのほぼ中心に位置するドイツ、その南部の飛行機便にも恵まれたフランクフルトを起点にして周辺の歴史的な中世都市や街道を、今年も3つの設計事務所の親睦と研修を兼ねて、11月3日から8日の6日間を31名程で行ってまいりました。
ドイツ連邦共和国は国土35万7千平方メートル人口が約8200万人で、今回起点としたフランクフルトには現在約70万人が住み暮らしています。17世紀ごろからロスチャイルド家などの銀行家が活躍し、ユーロを統括する欧州中央銀行やドイツ最大の証券取引所等が有り金融都市として発展し、その人口の割にヨーロッパ屈指の大空港とドイツ最大級の中央駅があり、高層ビル群が立ち並ぶ姿はマンハッタンの異名もあるぐらいです。
ドイツの街の特色は中世から続いている旧市街地(多くの街が第二次世界大戦で大きな被害を受けたが)を復旧復元して町の中心市街地としていることです。それらの都市は中央に広場があり町のシンボルとしての大聖堂が天高く聳えており遠くからでもその威容が見えます。
フランクフルトは大戦により壊滅的な被害を受けましたが、それでも旧市街の中心地レーマー広場には大聖堂と共に復元され街のランドマークとして聳え立っています。旧市街は17世紀に都市防衛施設として鋸歯型の堡塁によって取り囲まれていましたが、これらを取り壊し緑地公園としこのエリアでの建造物を建設することを条例により禁止しました。
今回訪問した主な地区は南ドイツでは最も北部に位置するライン川沿いのケルンです。ここには世界最大で世界遺産でも有名な大聖堂があり、その広場をも埋め尽くすような観光客で溢れています。大都市ではなく人口10万以下の小都市には、それぞれその地区で受け継がれてきた街の特色を持った景観が我々を驚かせ魅了します。今回の訪問地では、モノトーンの町並のフロイデンベルク、まったくその逆で街全体がカラフルなおとぎの国イトシュタイン、城塞都市ネルトリンゲン、中世の宝石箱と称されるローテンブルク等初めて見る景観が我々を魅了しました。
今回見学してきた地区は、北はケルンから南はロマンチック街道最終地点オーストリア国境付近のノイシュヴァンシュタイン城まで、ほんの短い研修日程でしたが、色々な体験をして写真を撮り記録を取り纏めましたのでご笑覧下さい。