(20) アラビア地区
ヘルシンキ市郊外にあるアラビア地区は、市が現在進める三つの大規模再開発計画のひとつです。その中心にあるのが陶磁器のアラビアファクトリー。アラビア社は1873年創業し、以来「フィンランドデザインの良心」と呼ばれたカイ・フランクをはじめとするデザイナーのテーブルウェアが、フィンランドの食卓の中心にあります。工場の一部を改修してショップや図書室、ミュージアムがつくられ、多くの人達が訪れます。
地区周辺には色鮮やかな外壁が北欧らしい戸建住宅地が緑の中に広がっていました。幹線道路沿いから住宅街の道路へと散策してみると、大きな樹木に囲まれた広い庭を持つ家々が建ち並んでいて、門柱や門扉には可愛い見張り番たちがこちらを窺っているように感じました。(記:大谷 文恵)